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免疫力 - 子猫

子猫の免疫力は成猫とどう違うのでしょうか?

子猫には、成長や発達の過程で身を守る、特別な防御システムが備わっており、これを免疫系といいます。免疫系の役割は、外部から侵入した病原体と闘うことです。

このシステムはうまく作られており、臓器や白血球、タンパク質(抗体)、化学物質の防御網が、細菌、ウイルス、寄生虫などの感染症、有害物質などから常に身体を守っています。これは、健康状態を守るうえで最も重要な防御機能であり、まだ身体が未熟な成長段階の初期には特に大切です。

子猫の免疫系は成猫よりもずっと弱いため、特別なサポートが必要になる場合があります。子猫は主に母猫の初乳を通じて免疫を獲得します。初乳は生まれてすぐの子猫に、母猫の持つ免疫物質を伝える役割を果たします。そのため、子猫は生後すぐに哺乳することが非常に重要です。


なぜ子猫の免疫系の発達をサポートする必要があるのでしょうか?

子猫が母猫から獲得する防御システムは、一生続くものではないからです。それは生後しばらくの一時的な盾にはなりますが、その後5~6週間で徐々に低下していきます。ワクチンを接種することで、成猫になってからも危険な病気(猫汎白血球減少症や猫ウイルス性鼻気管炎などのウイルス感染症)から守ることができますが、生後2カ月ほど経たないと身体がワクチンに反応しません。そのため、子猫が母猫から譲り受けた抗体を失い、ワクチンも接種できないため抗体が獲得できず、病原体の攻撃を受けやすい「免疫の空白期間」が生じます。
この時期は、それぞれの子猫に合った衛生的な場所で飼育し、強く健康な発育に必要な食事を与えることが重要です 。

どのような食事が良いでしょうか?

子猫の食事の質は、免疫系のサポートにおいて大きな役割を果たし、「免疫の空白期間」を管理しやすくします。抗酸化物質やプレバイオティクス(腸内善玉菌の餌)などの重要な栄養素を含む適切な食事は、子猫の健康を保ち自然免疫力を維持 する助けとなります。

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