健康的な食事の分量は、思ったよりも少ないもの
多くのペットオーナーは、愛猫が実際に必要な分量よりも、たくさんの食物を必要としていると考えてしまっています。そのため、多くの猫が食物を過剰に摂取しています。これは体重増加につながるだけでなく、他の健康問題を引き起こす原因にもなります。
猫の適正な食事量は?
適正な体重は、消費するエネルギーと食物から摂取するエネルギーの正しいバランスを維持することで達成されます。
まずは、選択したキャットフードに記載されている給与表を参考にすることから始めてみましょう。ただし、給与量の決定には、いくつかの要因を考慮する必要がある場合もあります。猫の推奨給与量は多くの場合、おおよその指針となる参考値にとどまる、という点を理解しておきましょう。
まず、猫の活動レベルを検討します。頻繁に動き回るのか、室内で飼っているために寝たり座ったりする時間が長い傾向があるのかなどです。猫がどれだけの運動をするかで1日に必要なエネルギー量が決まります。
次に、あなたの猫は避妊・去勢手術を受けているでしょうか?これらの手術を受けている場合、猫が必要とする食事量に影響を与える可能性があります。避妊・去勢手術は代謝を変化させるため、必要とするエネルギーが少なくなります。体型や行動の変化に細心の注意を払い、それに見合った分量に調整することが重要です。
猫の生活習慣と食事量の関係
猫が何を食べるか、どのように食べるか、どのような生活を送っているかは、猫の幸福と健康に大きな影響を与えます。
室内飼いの猫には、ヒトや犬とは大きく異なる食事のとり方の習慣があります。2、3回の量の多い食事の代わりに、1日を通して少しずつ食べることを好む猫もいます。したがって、食事の頻度が多くても、食べ過ぎにならないよう調整することが重要です。猫の1日の適正な食事の分量を計量して、これを少量ずつの食事に分割するか、日中はボウルをそのままにして猫の好きなときにいつでも食べられるようにすると良いでしょう。
パズルフィーダー(遊びながら食べられる仕掛けがついた給餌器)もおすすめです。猫の狩猟本能を利用して、食事の時間中により活発になるように促す優れた方法です。
猫がおねだりするのはなぜですか?
あなたの猫はいつもフードをおねだりしていませんか?そんな場合、空腹なのかと思うかもしれませんが、実際はそうではないかもしれません。そのような行動は、習慣であったり、退屈だったり、注意を引こうとしてたりする可能性があります。おねだりに負けておやつや食事を与えてしまうことは、そのおねだり行動を定着させ、強化してしまうことにつながります。
ただし、おねだりが続く場合は、病気の兆候である可能性もあり、猫が食事から必要な栄養を摂取できていない可能性があります。例えば寄生虫が体内にいると、食欲が増したり、いつもお腹をすかせていたりすることがあります。この場合、体重の減少を伴うこともあります。
食物を探す行動、または空腹状態が続く場合は、根本的な問題を特定して取り除くことができたり、適切な栄養状態かどうかを診察できる獣医師に相談してください。
猫の食事の適切な分量を維持するためのヒント
健康的な分量の食事をキープすることは難しいように思われるかもしれませんが、食べ過ぎを防ぐために知っておくと良いことがいくつかあります。
一点目に、1 日の適正な食事の分量を、多めの食事回数分に小分けにして与えてみましょう。猫にドライ フードを与える場合は、毎食分をはかりできちんと測り、次の食事で出せるように準備しておきます。
二点目に、猫が次の食事時間より前にフードを全部食べてしまってボウルが空であっても、すぐに補充することは避けましょう。これによって、食べ過ぎを防止することができます。また、人間の食べ物を与えることは避けてください。少量なら大丈夫、と思っていても実際には毎日の必要エネルギー量に対して、大きな割合を占めることになってしまう可能性があるためです。
猫にトリーツを与える場合は、1日の分量を計算するときに、その与えたトリーツのカロリー分だけ食事を減らすことが重要です。トリーツは、猫の1日の基準となる食事量の10%を超えないようにしましょう。猫の1日の食事分量の中からキブル(粒)をトリーツとして使用する手法もおすすめです。おやつの食べ過ぎを心配することなく、適切なカロリーを維持しながら正しい栄養バランスを確保できます。
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健康的なアクティビティとして必要な「遊び」
遊びの時間は、猫に刺激を与え、活動的にし、体重を適正に保つために重要です。必要な運動量は、年齢、体重、品種などによって異なります。
健康的なアクティビティとは