健やかな一生のための、健康的な成長と適正体重の維持
愛猫の体重を減量することは、体重が増えないようにすることよりも難しいものです。そのため、健康的な習慣と行動を飼い始めたときから始めることが重要です。
子猫の発育段階
子猫は生まれてすぐの最初の数週間で非常に急速に成長し、変化します。産まれてすぐの子猫はまだ小さくて、か弱いため歩くことができず、代わりにお腹で這いながら、嗅覚を頼りに母親を探して食事にありつきます。
その後おおよそ8〜12週齢で母猫は子猫を離乳させます。子猫は最初のワクチン接種を受けると、新たなペットオーナーの家に行くのに十分なタイミングと言えるでしょう。生後12ヵ月で子猫は成猫と見なされますが、生後18ヵ月程度まで少しずつ成長を続けることがあります。
各発育段階で子猫の標準的な体型と大きさがどのように変化するのかを理解することで、子猫が順調に成長しているかどうかを自信を持って確認できます。子猫を定期的に見守り、数週間ごとに標準体型と照らし合わせて変化を確認することで、過剰な体重増加があった場合にそれを把握することができ、対処することができます。
子猫の成長段階ごとに異なるニーズ
子猫は生後約4週齢になるまで、必要な栄養のすべてを母乳に頼っています。4週齢からは、離乳期に向けて特別に設計された子猫用フードを徐々に導入することができます。生後8〜12週齢になると、母親は子猫を離乳させます。
生後3〜4ヵ月になるまでは急激に成長する時期のため、子猫は成猫の約3倍のエネルギーを必要とします。フードはエネルギー密度が高く、タンパク質が豊富で、消化しやすいものにする必要があります。また、清潔な飲料水をいつでも飲めるようにしなければなりません。
生後4~12ヵ月の間に成長の速度は緩やかになりますが、活動レベルは大幅に増加します。走ったり、ジャンプしたり、遊んだり、探検したりして多くのエネルギーを消費するので、子猫はこれを反映した適切な食事を1日数回に分けて摂取する必要があリます。
そして、子猫は生後約12ヵ月で成猫に育ちます。そうすると、生活習慣や健康状態によって異なるニーズに合わせて特別に作られた食事に移行できます。
健康的な習慣から始まる、適正体重の維持
子猫が1日に必要とする以上のカロリーを摂取すると、体重が増加し始めます。子猫の肥満は、将来に様々な健康の問題を引き起こす可能性に繋がります。このような健康上のリスクを防ぐには、飼いはじめから健康的な習慣を日常生活に取り入れることが重要です。
子猫は量の多い食事を2回とるよりも、少しずつ頻繁に食べることを好むケースが多いので、少量の食事を1日に複数回与えるようにしてみてください。食べ過ぎを防止するために、必ず子猫の1日の食事の分量を計量して、それを回数分に分けてください。
子猫は運動が大好きで、瞬発的なアクティビティや遊びをすることで元気になります。楽しい瞬発的なアクティビティを定期的に行うことで、愛猫を健康に維持することができます。それに加えて、健康的な分量の食事を与えることで、太り気味になるのを防ぎましょう。成長段階に運動と食事量に関して、健康的な習慣を身に付けさせることで、子猫は適正な体重を保ちながら成猫になっていくことができます。
獣医師に相談しましょう
子猫が成長して成猫になる過程における、各成長段階で変化するニーズについて確認し、理解しておくことが重要です。
獣医師に相談し、わからないことは質問しておくと、安心して子猫の成長段階に応じたニーズを満たすことができるでしょう。子猫でも成猫でも、獣医師のところに定期的に連れていくことは重要です。定期的に獣医師を訪問することで、寄生虫の駆除、避妊・去勢手術などの必要なケアに関するアドバイスや、定期的な健康チェックを受けることができますし、緊急の際にできる限り安心して治療を受けたりできます。
ペットの食事を変えようとする場合や、何らかの原因により愛猫の健康に変化が起きていると思われる場合は、獣医師のアドバイスとサポートは非常に役立ちます。専門家の意見を聴くことで、ペットオーナーは飼い始めのときから安心して飼育することができ、子猫に最善の形で生涯のスタートを切らせてあげることができるでしょう。