子犬のブラッシングなどお手入れの基本
子犬のお手入れを始める前に
犬がさわられるのをいやがる部位
- 首まわり、のど元など神経が集まる部位
- 腰まわりやおしりなど、自分の目線から外れる部位
- おなかや足裏など、本能的に弱点と感じる部位
「さわられるとよいことがある」と感じられるように、子犬が遊んでいるときなどに、体のいろいろな部分に触れて、少しずつ慣れさせていきましょう。例えば、足先などは強くにぎったりせず、子犬の様子を見ながら、手のひら全体でなでて慣れさせていきます。
体をさわられることに慣れさせるためのポイント
もし嫌がるそぶりを見せたら、無理をせず、ゆっくりと慣らしていきましょう。具体的には背中などのなでても平気な部分から始めて、徐々に足先などに移行します。ドライフードやおやつを与えながらなでることも有効です。これを繰り返すことで、子犬はさわられることに慣れ、さらに「なでてもらうと良いことがある」ということを学習します。
家族にさわらせることに慣れたら、家族以外の人にもさわってもらう機会を作るとよいでしょう。
体をさわられることをどうしてもいやがる場合は、無理をせず、トレーナーのアドバイスを受けてください。
子犬のブラッシング(おすすめ頻度:毎日〜週数回)
子犬のブラッシングのやり方
●ショート/ミディアムロングヘアーの子犬の場合:スリッカーブラシで、抜けた被毛や余分なアンダーコート(下毛)を取り除きます。獣毛ブラシで、被毛の方向に沿ってブラッシングして、残りの抜けた被毛を集めます。最後に、目の粗いコームで、しっぽや足先をブラッシングします。
●ロングヘアーの子犬の場合:スリッカーブラシで、被毛の方向に沿ってブラッシングして、絡まった被毛をほぐしたり、毛玉を取り除いたりします。このとき、子犬の皮膚を傷つけないように、丁寧にブラッシングするのがポイントです。
※ヨークシャーテリアなどのシルキーコートの子犬には、獣毛ブラシでブラッシングをして、被毛に艶が出るようにしてあげましょう。
子犬の爪のケア(おすすめ頻度:月に1回程度)
子犬の爪切りのポイント
爪を切るときは、爪の付け根を親指で軽く押し下げ、爪の下の血管部分を浮かび上がらせます。爪が透明の場合、血管部分はピンク色で三角形のかたちに浮かび上がってきます。また、爪が黒っぽい場合には、爪の裏側から血管部分を確認してください。血管部分を確認したら、犬用の爪切りで血管部分に触れないように、少しずつ爪を切っていきます。血管部分を誤って切ってしまい、出血したときには、コットン、ガーゼ、止血剤などを使って止血しましょう。
狼爪は被毛で覆われた見つけにくい場所にあることが多いですが、忘れずにお手入れしてあげましょう。切り方は、足先の爪と同じ方法で切ってください。
子犬の耳のケア(おすすめ頻度:ときどき)
子犬の目のまわりのケア(おすすめ頻度:ときどき)
子犬の歯のケア(おすすめ頻度:週1~3回)
子犬の歯のケアのポイント
子犬の歯磨きには、子犬用の歯ブラシがおすすめです。歯ブラシをいやがる場合は、指先にガーゼを巻き、愛犬の歯をこすって歯磨きをしましょう。犬は口の中に指を入れられることをいやがる傾向にあります。愛犬の歯をケアし、健康を維持するためにも、子犬の頃から根気よく歯磨きを続け、口の中に指を入れることに慣れさせましょう。また、どうしても歯磨きをいやがる場合は、犬用のデンタルガムを噛ませるだけでも効果があります。
子犬をお風呂に入れる(おすすめ頻度:月1~2回)
子犬をお風呂に入れる手順
- お風呂に入る前によくブラッシングし、絡まった毛をほぐして毛玉を取り除きます。
- 被毛全体をぬるま湯で湿らせ、シャンプーをなじませます。シャンプーは子犬の皮膚のpHに近く、刺激の少ない犬専用のものを使いましょう。
- シャンプーをよく泡立て、目や耳に入らないように注意しながら洗います。シャンプーの原液を皮膚につけるのではなく、泡で洗うように心がけましょう。
- 数分間洗ったあと、たっぷりのお湯で流しましょう。
- お風呂のあとは、水気が取れるまでタオルで体を丁寧に拭き、やけどに注意しながらドライヤーを使い、ブラッシングをしながら乾かしてあげましょう。
毎日のお手入れは、愛犬との絆を深めるコミュニケーションの1つです。また、ケアをしながら犬の皮膚、被毛、目、耳、歯の状態をチェックすることで、体の異変にいち早く気がつくことができます。もし、急な異変に気づいた場合には、かかりつけの獣医師に相談しましょう。
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