子犬の食事と栄養
子犬は急速に成長しますが、消化器系と免疫系はゆっくりと発達します。このため、成犬とは異なる非常に特殊な栄養ニーズがあります。子犬のニーズに合わせたテイラーメイドで、最適な栄養バランスの食事を与えることは、健康な発育のサポートと健康な将来の基盤を築くために不可欠です。
子犬の食事がとても重要な理由
子犬は目まぐるしく成長し、発達します。子犬の食事はそれを支えるうえで重要な役割を果たしており、成犬になったときの頑健さと健康に大きく影響します。
子犬の栄養ニーズの変化
子犬の食事における栄養ニーズは、成犬期に近づくにつれて段階ごとに変化します。成犬期に到達する年齢は品種によって異なります子犬の成長を一貫して適切にサポートするには、成犬になるまで子犬用フードを与え続けましょう。
1ヵ月齢
子犬が生後1ヵ月になると、母乳から固形食に徐々に離乳(子犬の離乳期に関する詳細はこちら)し始めます。自然の防御機構(免疫)を構築し、繊細な消化器系に善玉菌を増やすために栄養が必要です。
子犬はいつ成犬になるのか?
超小型 | 小型 | 中型 | 大型 | 超大型 | |
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成犬の平均体重 |
4 kg以下 |
10 kg以下 | 11~25 kg |
26~44 kg | 45 kg以上 |
成長期間(出生してから成熟するまで) | 8~10ヵ月 | 8~10ヵ月 | 12ヵ月 | 15ヵ月 | 18~24ヵ月 |
子犬の食事に必要な栄養素
健康的な成長と発達を促すために、生後数か月の子犬が必要とする重要な栄養素は何種類もあります。子犬の食事には成長をサポートするのに十分なエネルギーと質の高いタンパク質が含まれており、消化しやすいものでなければなりません。ロイヤルカナンの食事は栄養的にバランスがとれており、あらゆる大きさ、ライフスタイル、品種の子犬のニーズを満たすためにテイラーメイドされています。
栄養についての記事はこちら子犬の栄養に関するロイヤルカナンの科学的アプローチ
ロイヤルカナンはヘルスニュートリションの専門家です。私たちにとって子犬用フードは単にエネルギーを与えるだけのものではありません。体細胞の構築と維持、消化器系や関節の健康的な発達、および高齢化まで見据えた子犬の健やかな成長を守ることが大切であると考えています。
ロイヤルカナンの子犬用製品
ロイヤルカナンの子犬用製品は、生後1年目に必要なすべての栄養素を供給して子犬の成長と発達をサポートします。
子犬にどのくらいフードを与えたらいいですか?
子犬の栄養ニーズは、犬種のほかに、最終的に成犬になったらどのくらいの大きさになるかによって異なります。あなたの子犬の犬種は成犬の体重がどのくらいになるか獣医師に聞いてみましょう。獣医師のアドバイスをもとに適切なフードを選択し、適量を与えてください。
(詳しくは、子犬に適切なご飯の回数・量をご覧ください)
- 超小型 - 成犬時の体重が4 kg以下
- 小型 - 成犬時の体重が10 kg以下
- 中型 – 成犬時の体重が11 kg〜25 kg
- 大型 – 成犬時の体重が26 kg~44 kg
- 超大型 – 成犬時の体重が45 kg以上
- 超小型犬種と小型犬種はあごが弱く歯が小さいため、適切なサイズと食感のフードが必要です。
- 中型の犬種 は屋外で活発に活動する傾向があるため、十分なエネルギーを与えることに加え、自然免疫力を高めるのをサポートすることが必要です。
- 大型犬種と超大型犬種は、小型犬種よりも成長が遅く、また体重1キロあたりのエネルギー消費量が少なくて済みます。
異なる大きさの品種の子犬には異なる栄養要求があるためです。
子犬が成犬になったときの大きさを考慮しないと、食事が多すぎたり少なすぎたりしやすくなります。食事が少なすぎると、栄養失調や発育不良などの問題につながることがあります。また、食事を与えすぎると子犬が太り気味になり、痛みを伴う骨や関節の問題、呼吸困難などを引き起こす可能性が高まることにつながります。
子犬は自分で摂取量を調整することができないため、体重増加を防ぐために一回で食べる量を調節してあげることが大切です。これは大型犬の場合は特に重要です。食べ過ぎると早く成長しすぎて、骨格に問題が生じる可能性があるためです。
袋に記載されている推奨摂取量を必ず参照し、食事のたびに慎重に計量してください。記載されている量は1日の推奨摂取量ですので、この量を何回かに分けて子犬に与える必要があることにご注意ください。トリーツをあげすぎてしまうことがある場合は、トリーツもこの摂取量に含める必要があります。
子犬の食事のスケジュールを適切に設定する
子犬の胃は小さいため、未熟な消化器系は過食にうまく対応できません。下痢などの問題が起こらないように、1日の推奨摂取量を少しずつ分けて与えることをおすすめします。
超小型犬と小型犬
成犬1日1~2食
中型犬
6~12ヵ月1日2食
成犬1日1~2食
大型犬や超大型犬
6ヵ月まで1日3食
6~15ヵ月1日2食
成犬1日1~2食
子犬の食事スケジュールの変更方法
まず離乳中の子犬には、朝から夕方にかけて1日4食を均等量与えます。成犬期に達するまでに、1日1~2食に慣れさせます。
小型犬は他の犬種よりも早く成犬期に達するため、より早い段階でごはんの回数を減らすことができます。以下は、予想される成犬サイズに応じた目安です。なお、個々の子犬に最適な食事スケジュールについては、常に獣医師に確認することをおすすめします。
子犬はいつも決まった食事でも問題なく育ち、人間のように多様な食事内容を必要としません。安心感を与えて消化を妨げないようにするためには、いつも同じボウルを使って同じ場所で同じ物を、できれば同じ時間に与えます。
子犬用のミックスフィーディングとは何ですか?
ミックスフィーディングとは、ウェットフードとドライフードを組み合わせて与えることです。与えるタイミングは同時でも別々でもよいですが、同じボウルには入れないでください。どちらも重要な利点を持ち合わせており、ウェットフードは水分補給にも役立ち、好き嫌いの多いペットも好んで食べます。ドライフードは早食いするペットがゆっくり食べられるようになります。
子犬へのミックスフィーディングの利点
水分補給
ドライフードの水分含有量は約10%ですが、ウェットフードは通常少なくとも75%です。
おいしさ
ロイヤルカナンのウェットフードは、好き嫌いがとても激しい子犬でもとてもおいしく食べられるように作られています。
体重管理
ウェットフードには水分が多く含まれているため、カロリーはそのままで食事の量を増やすことができます。
いつからミックスフィーディングを始めたらよいですか?
いつ開始してもよいですが、幼いときに様々な種類の食事を与えておくと、成犬期で食べ物の好き嫌いが少なくなる可能性があります。犬の消化器官は、食事の配合と種類に徐々に慣れていきます。そのため、ミックスフィーディング を開始するときは、食事の変更をゆっくりと行うことが重要です。
詳しい記事はこちら子犬の良い食事習慣
食べることを拒否したり、食べるのが速すぎたりなど、子犬にごはんを上げることは時折ペットオーナーに心配を抱かせることもあるかもしれません。子犬が食事時間にきちんと必要な栄養を取りつつ、楽しい時間だと感じるためにすぐにできる良い習慣があります。
1回に与える限度量を守る
子犬が食べ過ぎないようにするために、フードの袋に記載されている給与量の目安 を確認して1回に与える量を慎重に計量してください。記載されている量は1回の給与量ではなく、1日全体の給与量ですのでご注意ください。
ヒトの食べ物を与えないようにしましょう
犬にはヒト とは異なる栄養ニーズがあります。ヒトにとって良い食べ物でも犬に深刻な胃の不調を引き起こす可能性があります。子犬に食べ残しをあげたり手でヒトの食事をあげたりすると、問題行動を起こすこともあります。
トリーツにご注意
過食を避けるため、トリーツは常に子犬の1日摂取許容量の一部として与える必要があります。トリーツの数を制限し、必ず適切な理由かつ適切なタイミングで与えるようにしましょう。
フード給与前後の運動を制限する
胃の不調を防ぐために、食べてから1、2時間は子犬が飛び跳ねないようにしてください。また、非常に活発に動いた後すぐにフードを給与しないでください。
人の食事の後に子犬に食事を与えましょう
犬は群れを成して生活する動物であるため、階層(序列)を把握する必要があります。ペットオーナーとその家族が上位にあることを子犬に示すため、人が食事を終えてから子犬に食事を与えるようにしましょう。
食事中は静かにしていましょう
気が散ると食事を受けつけなくなることがありますので、子犬の食事は静かな場所で行いましょう。子犬が食べている間は安全を確認することに留めて、世話をしすぎないようにしましょう。子犬が食事を他の人やペットから奪われないように守るための行動を取るようになることがあります。
ペースを設定する
子犬がフードを噛まずに飲み込む場合は、早食い防止ボウルやフィーディング パズルを試してみましょう。ゆっくり食べる犬であっても15〜20分後にボウルを片づけて、間食の習慣をつけないようにします。
子犬のフードの変え方
子犬のフードを突然変更すると、胃腸の調子が悪くなったり食事を警戒するようになることさえあります。成犬用フードに移行するときや製品を変えるとき、またはミックスフィーディングを始めるときは、新しいものにゆっくりと変えていくことが大切です。次の割合で1週間かけて移行することをおすすめします。
- 1日目と2日目:現在のフードを75%と新しいフードを25%
- 3日目と4日目:現在のフードを50%と新しいフードを50%
- 5日目と6日目:現在のフードを25%と新しいフードを75%
- 7日目:新しいフードを100%
詳しい記事はこちら
子犬へのフード給与に関するよくある質問
子犬に必要なフードの量は、成犬になった時の大きさ(超小型、小型、中型、大型または超大型)によって異なります。予想される成犬の大きさに応じて適切な子犬用フードを選択し、必ず袋に記載されている推奨摂取量に従って与え ましょう。
子犬が成犬期に完全に移行するまで専門の子犬用フードを与え続けましょう。小型犬の場合は早くて8ヵ月ですが、大型犬の場合は2年かかることがあります。あなたの子犬が成犬用フードに移行する準備ができているかは、獣医師にご確認ください。
子犬は、離乳時からドライフードのキブル(粒)を食べ始めることができます。離乳は生後約4週間か5週間で始まります。小型の子犬に食べやすく消化しやすいようにするには、まずは水を含ませて柔らかくするとよいでしょう。
人にとってヘルシーでおいしい食べ物のなかには、犬や子犬にとって有毒なものもあります。以下のような食べ物が挙げられますが、この他にもあります。加熱調理した骨、脂肪分の多い食品、チョコレート、コーヒー、アーモンド、マカダミアナッツ、クルミ、タマネギ、特定のキノコ、アボカド、生のジャガイモ、トマト、ニンニク、ホウレンソウ、アンズ、モモ、サクランボ、ブドウ、レーズン、ルバーブ等です。
子犬に必要な栄養バランスの確保は難しいため、手作りの食事がベストであるとは言いきれません。また、手作りの食事は傷みやすく、作るのにより多くの費用と時間がかかるでしょう。工場生産された良質な子犬用フードは子犬の特定の栄養ニーズに合わせてテイラーメイドされており、ドライフードのキブル(粒)と缶やパウチ入りのウェットフードは両方とも便利です。
子犬の体重を注意深くチェックしていると成長の確認に役立ちますが、ボディ コンディション スコアを用いると太り気味であるか痩せ気味であるかが明確にわかります。太り気味も痩せ気味も健康の問題を引き起こす可能性があるため、ボディ コンディション スコアを知っておくことは重要です。ボディ コンディション スコアは、子犬の外見と触った感触に焦点を当てて、健康な状態かどうかを評価します。子犬のスコアのつけ方については獣医師にお聞きください。
子犬の栄養ニーズに合わせて専用に製造された適切な高品質のフードを選択した場合、サプリメントをあげなくても必要なすべての栄養素が供給されます。子犬の個々の食事のニーズについては、常に獣医師に確認することをおすすめします。
犬は肉食動物に近いと考えられていますが、野生では獲物の全部分を食べています。つまり獲物である草食動物や雑食動物の内臓も食べるため、野菜も食べていることになります。このためロイヤルカナンの製品は、犬は自然界で肉以外も食べているという概念にもとづいて設計されています。
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